2025.8.1 第93回
今回は、夏の風物詩のひとつ「花火大会」についてのお話です。
昨日、帰りの電車で「花火大会をどう話そうかな」と考えていたとき、向かいの席に高校生2人が乗ってきました。楽しそうに会話しているので、つい耳に入ってきたのですが、その中でこんなやりとりがありました。
「お前、夏休みの宿題、もう終わった?」
「うん、7月中に終わらせた」
「え、マジで? お前、まさか“計画的な人間”なの…?」
――その言い方に思わず吹き出しそうになりました(笑)
でも、この「計画的」という言葉に、私のアンテナがビビビッと反応したんです。
ちょうど先日テレビで花火大会の特集を見ていて、その内容とリンクしました。
花火は見る側からすればほんの数秒の美しさですが、その一瞬のために花火師さんは、火薬の配合、玉の組み上げ、打ち上げ位置やタイミングまで、数か月単位で準備します。しかも、当日は一発勝負。ミスすれば危険ですし、天候の影響もあります。まさに段取りと確認が命。

これは私たちの仕事ともよく似ています。
日々の作業は、外から見れば「部品のひとつ」に過ぎないかもしれませんが、それは誰かの暮らしや安全を支える大切な役割を持っています。ミスは一瞬ですが、信頼は長く続く。だからこそ、設計・加工・検査・出荷といった工程がバトンのようにつながるチームプレーが欠かせません。
電車の高校生に「計画的な人間ってすごいんだぞ」と言いたくなりながら、私自身も段取りと準備をもっと大切にしようと思った出来事でした。
今日も暑くなりそうですが、焦らず、安全第一でがんばりましょう。
よろしくお願いします。