2025.10.2 第117回
国語の授業で短歌や俳句を学んだとき、居眠りをしていたという方も少なくないかもしれません。私自身、この「秋の空 廓寥(かくりょう)として影もなし あまりにさびし烏など飛べ」という短歌は、正直なところ覚えていませんでした。
ただ、秋が一番好きな私にとって「寂しさ」という感覚はあまりありません。けれども、秋が深まるにつれて日照時間が短くなり、活動も減る。その静けさが、時に心にぽっかりと穴を開けるような感覚をもたらすことは、確かにあるのかもしれません。
しかし、その寂しさに浸るだけではもったいない。秋にはそれを埋め、心を豊かにしてくれる魅力がたくさんあります。

「食欲の秋」。旬の果物や温かな鍋料理は、私たちの食卓を彩ります。
「スポーツの秋」。過ごしやすい気候の中で散歩や運動をすれば、澄んだ空気と日光が心の栄養になります。
「読書の秋」「芸術の秋」。普段は触れる機会の少ない絵画や音楽、文学にゆっくりと向き合えば、新しい感動や気づきを得られるでしょう。
忙しい毎日の中で時間をとるのは難しいですが、少しだけ心に余裕を持ち、秋だからこそ得られる文化的な刺激を楽しんでみること。それは、心をリセットし、内面を豊かにする絶好の機会だと思います。
ぜひ皆さんも、自分なりの「秋の楽しみ方」を見つけ、この美しい季節を存分に味わってください。





