イチ社員が会社を変える 43 「叱ることの難しさ」

2024年7月13日 第43回

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「叱る」には知恵が必要

 特に教育者は

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ルーク工場長 イラスト

 先日、子供が教師から叱られて、泣き崩れる現場に遭遇した。

そこで、私の考えをまとめておこうと思う。なぜなら、会社でも社会において至る所で問題になる、「注意する」こと「叱る」ことそして「怒る」ことは、根本的に違うと言うのが私の見解だがらだ。

何が間違っていて、何が正しいとか言うつもりはないけれど、状況をよく判断しないと正解に近い回答を得る事はできないと思う。特に先輩や教師、上司や管理職、指導員など注意しなければいけない立場の人間が忖度して、または現代のハラスメントやモンスターペアレントなどにビビって黙り込み、見て見ぬ振りを決め込む状況に、個人的には嫌悪感を感じる。

さて、善い叱り方とはどうすればいいのか?正解なんかないと思うが、注意しなければいけないポイントはあると思う。

① 状況をしっかり理解した上で判断すること。

② 伝える時の「言い方」を慎重に考えること。感情的になるのはNG。

③ 現状の、本人の悪いところを修正させる目的を忘れないこと。

 過去の本人、近しい他人、ライバルなどの比較で指摘をするのはNG

今、さっと思いつくのはこれくらいだが、共通しているのは、「しっかりと考える」ことだ。その時の感情に振り回されたり、思いつきで声を上げることは、失敗の原因になると言うこと。

特に、子供を叱るとき、自戒の念を込めて書き留めるが、「自分の若かりし日を思いだせ!」と言いたい。大人の話を素直に聞き入れられていただろうか?叱る人の真意を汲み取ろうとできていたか?叱られたから自分を修正できたなんてときは、どれくらいあったか?皆無であったと答える人がいかに多いだろうか。

そうなのだ。「素直な気持ちになれる時」を見計らって、一言添えるだけ・・・本当はそれくらいしかできる事はない。人間はそんなにも未熟で無知で、愚かな生き物だと痛感しなければいけない。それは、いい大人になって、歳を重ねてもなほ、変わらないと言うのが現実なのだから。

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「指導」はチームワーク

 情報収集がその鍵

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チームワークと情報収集は、私にとっては相関関係がある。

注意しなければいけない人がいるとする。その人を注意するには、状況を正しく知り、その人自身に対する情報も十分に必要だ。また、客観的な情報も必要なので、少なくとも2人以上の協力者が必要だと思う。

特に生徒を叱るときは、親との連携が必要不可欠だ。どんなバックグラウンドでその行動があるのか、精神状況はどうか?受け止められる素地はあるか?など親と連動して、情報を共有して、さらに何かあった時のセーフティーネットを確保して叱らないといけない。

そう言うことを考えると、教師のことが心配になる。なんと言う負担の大きい仕事だろうか。

しかし、会社でも多くの部下を抱える人もおり、企業の社長は社員のことをそのように考えないといけない・・・のだろうか?そう考えない人が大多数なんだろう。なぜなら、会社という組織は「営利」を目的としており、収益を上げることが至上の目的だからだ。しかしどんなに会社にとって都合の良い社員であっても人間だ。収益のために踏み躙られて善いものではない。

だからこそ、教育や指導はチームワークで行い、正しい生の情報をしっかりと得て、適切に行われてほしいと切望せずにはおれない。人間という単純明快でありつつも、複雑で捻くれた心を持ち合わせている我々人類は、単純なことで感動し、計り知れない力を発揮する不確定要素の多い存在なのだから。

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全く答えになっていない文章に反省しつつ

現実は、本人にしかわからない。

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陸上をやっている子供の結果を見て、

「最後にもう一息頑張れ!」とか「あと一歩、力を抜かなければ!」とか思うことがある。それは会社でも同じで、後輩や部下の結果に不満を感じ、自分ならもっとできるとか思っている人もいるはずだ。

だがしかし!陸上などに関して言えば「走ってもいないお前に何がわかる!」ということだし・・・私は自分にそう言い聞かせている。まあ実際そうだが。部下や後輩に関しては、自分が最初の頃、そんなに完璧にできていたのか?ということだ。

全くの不真面目な人や何かの障害を持った人以外は、みんなその時の最善を尽くしている。その時の限界が、そこで得た結果なのだ。それ以上でも以下でもない。それに納得できない人に対して飲み、「もう少しここを工夫すれが、結果が伸びるかもね」とアドバイスが功を奏するだけで、それ以外の場合は、発言になんの効果もない。ただの嫌味にしかならないのかもしれない。

そしてアドバイスをする時、知らず知らずのうちに、相手よりも上の立場に立ち、相手よりも有利なところから冷たい言葉を投げかける・・・敵対してしまう危険性を絶えず孕んでいる。だからこそ、「相手を相手らしく開花させ、その実を結実させるために、サポートさせて頂く」というとてつもなく謙虚な心がない限りは、アドバイスというものは、成功しないのではないか?と私は思っている。

教えてやる。救ってやる。指摘してやる。学ばせてやる。成績を伸ばしてやる・・・いろんな方向からの指導はただただ相手を卑屈にさせ、不愉快にさせ、縮こまらせる可能性の方が大きく、本当の意味で相手を成長させることにはならないことが多い事を、しっかりと理解した方がいいのだろう。

そう・・・これは自戒の言葉だ。

Luke工場長

(株)アサヒ Jキルトファクトリー
千葉県野田市にあるキルトの工場の工場長です。
会社を善くしよう。やりがいのある仕事を、社会に役立つ商品を!
と日々奮闘しながら、素晴らしい仲間と共に仕事をしています。

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