2023年4月21日 第26回
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「価値」が「価格」を決めるべきなのに、
分からん人が価格を決めている現実。
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これが最近の悩み。
営業の業務をサポートするとき、「なんでこんな価格で売ってんの!」って叱り飛ばす時がある。
いやいや、そんな立場でもないし、そんな厚かましい事・・・じゃなくて、これはハッキリ言って言わないといけない事。だって、その利益でものづくりしている職人さんは給料が出て、事務をしている人にも事務道具や給料が払われるわけだから、放っては置けない。
そこで、必ず議論になるのは、
・商品価格が高すぎるから売れない。
・使ってもらえない文化がある
この議論はどこの会社でも不毛なほどにあることだと思うし、どうなんだろう、成熟した営業会社ではないのかな?いや、モノを売ろうとしたとき必ずぶち当たる一つの壁と言いてもいいと思う。
じゃあ、ホントに高いのかって、物売りしている人、あなたは考えたことありますか?
はいはい、聞こえてきますよ!「当たり前だろ!なめんなよ!」って声が~そうですよね。考えていますよね。原価計算もして、諸経費も計算し販売管理費も入れて、利益率がいくらになるかを・・・
でもあなたは、その商品の「価値」について本気で考えていますか?その価値を認めてくれる人が、どこにいる、誰なのかを調べていますか?
営業をして、「売らなきゃ!」っていう強迫観念にとらわれると、なんだか人間って変な方向で考えはじめるんですよね。
買ってくれる人=業界の人、買える人=お金のある人
みたいな感じに考えて、リサーチをしてそして、業績がいい会社や人にアタックしたりすると思うんですよ。それは一面、間違えてはいないと思うけど、必ず行き詰まると思う。
だって何が起こるかっていうと、
「これホントに良いんです。お願いします買ってください!」ってなって、
「しょうがないな~いくらか安くなんの?」ってな感じで言われて、
「え~っと・・・じゃあ、頑張って安くします。これでいいでしょうか?」
でもって、帰ってきて上司に「これくらい値引きしていいですか?」という話になり、営業会議では「価格が高いから売れないんです」と発言するに至るんですわ。
そこで言いたいのは、必要がある人と、価値を認める人はちょっと違うという事。
価値を認める人っていうのは、窮地に立っていたり、その解決策を求めて探している人で、その人こそが本当の価値に気付いてくれるし、適正な価格を払ってその商品を大切にしてくれる人ってことさ!
当たり前のことを言っているんだけど、多くの人はこの当たり前が分からくなっていないっすか?
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人間理解を深めて、当たり前を実行すると
心理学を応用したチートスキル営業マンになる!?
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先日、影響力について考える出来事があり、それを通して色々な意見を調べてみたり著作をあさってみたところ、なんとまあ、現代は影響力についてこんなにも注目される時代なのかと痛感させられた。
そのなかで、日本人として一番怖いと思い、且つあるあるだなって思うのが
「返報性」という言葉。
心理学的にも、日常生活でも、「良くしてもらったら返さないと」っていう気持ちが、特に島国日本においては強いと思うし、親にもそういう風に教育されてきている。
そして、これこそがビジネスでも当たり前に応用できることは言わずもがな。
そして私が今回言いたかったこともまさにこれだ。
物の価値というものは、状況や人によって高くも低くもなる。だからこそ、その人にとって高い価値の「時」に、高い価値の「状況」で、それも恩を感じてくれる「関係性」で手渡すことが非常に大切だという事。
でもこれって、なんだか当然のビジネス界隈ではあまり聞かずに、逆に詐欺や強引な訪問販売や怪しいビジネス?に多く聞く感じがする。
それっておかしくない?だって、本当に必要としている時に手を差し伸べてくれる・・・それはいつもお付き合いしている「あなた」であってほしい!って誰しもが思っているのに、その時にあなたは他の営業周りで忙しく、欲しくもない、興味あまりないお客さんの前で、冷や汗をかきながら必死に営業トークを繰り広げて、その結果撃沈している。
なんて皮肉な事だろう。
だから、本当に大事なのは、「必要な時」「必要な人の前にいる」ことなんだ。
この嗅覚を身に着け、タイミングを自分の時と合わせることができれば、何とも自然に、しかも感謝されまくりながらビジネスを成功させることができるという事なんだなこれが!
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価格は高く感じるものでもいい!
働いている人が満足な生活が出来る利益を出せ!
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結局ちゃんとした利益が出る価格にするのが、関係するすべての人がWin,Winになる秘訣。
ぼったくリバーのような価格設定はナンセンスだが、そうでなければ納得感がある。だれしも安い方がいいと思いがちだが、今の時代は価値観が変わってきたような気がする。
値段が高いが「価値が高いもの」には、支払ってでも欲しいとか、それを払ってもロングスパンでは安い!と考えられる人が増えてきたと思う。
それは、いろんな状況が相まっている気がする。今の社会は専業主婦でさえビジネスができる。また、メルカリやオークションなど値決めの権限が一般の市民にもある。そういう環境下で、何が価値があるのか?同時に費用対効果や経費の概念などが常識化していると思う。
今こそ、ビジネスマンは不合理で強制的な値引き交渉を跳ね除け、自分の会社の社員や従業員、その家族をしっかり養って、価値がある仕事をしていると誇りを持てる会社にするための、正当な「値段」をしっかり提示できる時だ。
そして同時に、その価値がない安物売りは一掃される・・・そういう淘汰の時代に突入したと感じる。