イチ社員が会社を変える 27 【ものづくりチャンス到来】

2023年4月29日 第27回

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日本に回帰してくるものづくり・・・

また同じ失敗を繰り返すな!

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今回の話は、なぜ日本のものづくりは海外に行ってしまったのか?ってことから話を始めようと思います。

製造業に携わる身として考えると、完全に「価格競争」です。

当然安いほうがいい・・・それだと大量生産・・・日本ではリソースが足りない。

こういう原理だと思います。人件費の問題、短期間での製造と製造量の爆増、それが海外で物を作るときにメリットを生み出していた。

そう考えると、ではなぜ今日本に回帰しているモノづくりがあるかってことだけど、それは簡単。海外の人件費が急増しているから。中国なども人件費も設備費も高騰して、注文しても納期が長いし(以前より)単価もかなり高い。円安も相まって安く物作りできないとなって、では日本は?失われた30年で、給料も上がらない・・・あれ?日本安くね?ってことで戻ってきてる現実もある。

結局海外でものづくりを通して、技術や製造工程、マネジメントなどは流出してしまい、工場として使っていた先が、ビジネスの競合になってしまっている感じは確かにある。

それ自体が間違えだとは言わないけれど、失敗しているところもあると思う。それは繰り返さない対策が必要。

その1番のテーマだと私が思うのは「安さ=正義」を止めること。

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民族至上主義・・・自己中はやめよう!

関わる人がみんな幸せになるビジネス

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私たちのキルト商品は「Jキルト」というブランディングをしている。

商品の材料からこだわって日本製の物を使い、作っているところにはほとんど訪問して、コンセプトやこだわりを伝えて協力してもらっている。

仕入れの商社にも、時間をかけてしっかり説明して、品質管理や提案の際にもコンセプトに合った提案をお願いしているくらいだ。

そしてそれは世界に向けて発信しているが、第一に日本の人に使ってほしいと願ってのことだ。そして同時にその商品の良さを海外の人にも理解してもらったら、「地産地消」に持って行きたいと思っている。

日本の商品は高品質で確かだから・・・と言って日本を押し売りしたりしたくはない。

私たちの「ものづくりスピリット」を持って、マネジメントの仕方で、例えばドイツで販売するものは、ドイツで作りたい。ドイツ人に協力してもらって作って、ドイツ国内に販売していく、その中で日本との商品交流やドイツで開発した商品の日本での販売や・・・っていうことでお互いに発展していくコミュニティーを作りたい。

自分を中心にしかものが見えないことを自己中心的っていうと思うけれど、ビジネスにおいても、国家や人種においても自分を中心にしかものが見えなくなるのは人間の悪い癖だと思う。

それらを超えて、国境を超えて「良い商品」を通して「親友」を作るビジネスモデルを構築したい!と最近思うようになった。

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本当に価値のあるもの、事は

歴史にその名を刻む

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レオナルド・ダ・ヴィンチは生涯で絵画を13点しか製作していない・・・もっとあったかもしれないけれど、完成品として世に出ているのは、それくらいらしい。

しかしそれを遥かに超える記録と研究のメモが大量にある。その一部をビル・ゲイツが所蔵しているという。そして尊敬する偉人にレオナルドの名前を挙げている。

そんな天才の名を欲しいままにしているような人物も死を逃れる事はできない。どんな商品だってその寿命があるし、企業も永遠はない。しかし、永遠に人の心に影響を与えることができることもまた事実だ。500年以上経っても名を人の人生を導き、その研究が人のこころを打ち、奮い立たせ、希望を与える。

歴史に名を残すことが多くの大志を抱く人の最後の望みであるように、そんな偉業を成し遂げることができなくとも、本当に「人の役にたとう」と粉骨砕身作られた「良い商品」は小さくとも歴史に名を残すだろう。

そして後世の人がそれを見て、そのコンセプトを知ってさらに次の何かを作り出す。その「継がれる思い」こそが私たちの目指すべき「ものづくりの魂」なのではないだろうか?

そうであるならば、目先の利益や自分の小さな欲で満足してはいけない!国を超え、人種を超え、時空を超えて生き続ける価値ある物を生み出そう!そういう思いで今日も目の前の現実を生き抜こう。

Luke工場長

(株)アサヒ Jキルトファクトリー
千葉県野田市にあるキルトの工場の工場長です。
会社を善くしよう。やりがいのある仕事を、社会に役立つ商品を!
と日々奮闘しながら、素晴らしい仲間と共に仕事をしています。

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