イチ社員が会社を変える 34 「仕事は誰の物!?」

第34回 2023年7月24日

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マニュアルって誰が作るものなの?

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新人さんが最初に仕事について見るのは「マニュアル」だと思う。

色んな職種でマニュアルの種類もある方も違うけれど、今の時代必ずと言っていいほどマニュアルが存在している。動画や画像を多用している物も増えていて、スマホで確認できるものまであるのは現代の英知の結晶ともいえる。

そんな中、物議をかもしている某中古車販売業者にも、配布している手帳に会社の在り方、働き方が記載されており、その内容が余りにも非人道的・前近代的だと批判されているのをテレビで見た。

このようなマニュアルや規範などは大体が経営者や運営管理者の都合に合わせて作ってあり、ノルマを達成させるためや、管理しやすくするためなどに最適化されている物だ。

だが、本来マニュアルを作る「こころ」は何なのだろう?

それは、後続の人が同じ苦労をしないで次のステップに行けるようにと先人が作る指導書なのではないか?それは教科書であり、攻略本であり、ナビゲーションなのだ。それを見て、その苦労をしなかった後世の若人は、今度はそのピラミッドの上に新しい建築をする苦労を担い、新たなマニュアルを作って次世代につなぐ・・・そうこれは襷リレーなんだと思う。

それが、いつしか人を自分の意のままに操るための道具になっていないだろうか?

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あなたはどんな風に仕事をしていますか?

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どんなふうにって!?それは一生懸命仕事をしていますよ。毎日額に汗して、お客様からの問い合わせに答えて見積もりを出しています。営業さんの答えそうな回答ですね。

僕は、上司の指示通り日産を少しでも上回るようにと努力して仕事をしています。製造ラインの無駄をなくしたり、体調管理も気を付けていることです。

これも製造社員が言いそうなことです・・・がみんな目の前のことを一生懸命やっている。自分は頑張っている、ありったけの力でやっていると力説していますが、大事なことをやっていないように感じるのは私だけでしょうか?

あなたは、あなたがしている仕事を「再現性のあるものにして」いますか??

誰かにその仕事をパッと渡したときに、次の人が戸惑うことの無いように仕事をブラッシュアップし、無駄を除き、適切なマニュアルを作成し、整理整頓し、目的に最短距離で到達できる「技」を見出し、それを説明できるように体系化しているのだろうか?

大体の人はただ仕事をこなすのに忙しく、時間がないので、取り上げて確認したが名前の札が付いていない商品を、再び倉庫の奥にしまうことを躊躇しない。誰かがまたそれを拾い上げ、商品名を確認し、札を付ける苦労をしないといけないことを知っていながら・・・

そんな仕事の仕方をしている人が多すぎる気がする。

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中途半端な仕事をするのは「忘却」のせいだ!

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人間の特殊能力の一つであり、生存本能と防衛本能のなせる業であるのが「忘却」能力だ。

人は次の日には30%程度、一月後には20%になってしまう記憶。忘れることが脳みそに必要不可欠なのは言うまでもない。それはエビングハウスの忘却曲線を見ても明らかだ。

しかし最も忘れているのが「死」についてだ。

人生の限られた時間は、刻一刻と失われていき、今もなお減り続けているという事を忘れているからこそ、やり残しや、面倒くさいと思って放置したりできるのだ。

また、自分が去った後に、だれがこの仕事をするのだろうか?とか、その人が困らないようにするなど残された人のためにと思って行動できないのも、この忘却のせいだと言える。

だからこそ、今一度意識して仕事をしたいと思う。

限られた人生の貴重なそのひと時を「今の仕事」のために使うあなたは、

また、次の人にその仕事を引き継いで、全体として目標に達成していく、

そんな歴史に名を遺す生き方をみんなでしたいと切に願います。

Luke工場長

(株)アサヒ Jキルトファクトリー
千葉県野田市にあるキルトの工場の工場長です。
会社を善くしよう。やりがいのある仕事を、社会に役立つ商品を!
と日々奮闘しながら、素晴らしい仲間と共に仕事をしています。

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