第19回 2023年8月22日
今朝の話の着眼点は「見ること」ですよね!?
挨拶をした後、相手の目を見ていないことが丁寧な印象を失わせる原意になっているという話でした。この見ることは実は皆さん意識しないとできないことの一つだって知っていましたか?
どっかのテレビ番組で「ボ〜と生きてんじゃね〜よ〜」と言われそうですが、本当に私たちは気をつけないとボ〜と生きてしまう可能性を持っているってことです。目には映っていても、実際には認識しておらず、それを情報として捉える事ができないということです。
私の身に起きた面白いエピソードを一つ紹介します。
トヨタのワンボックスに乗っているのですが、先月、運転席側のパワースライドドアが動かなくなってしまいました。実は2年前くらいから調子が少し悪くて、トヨタにはよく点検してくれと依頼していました。しかし毎回、問題ありません。モーターが弱ってきたのかもしれないですと言われてきました。
修理をネットで検索すると8〜10万ほどかかりそうだとのこと。困ったな・・・となんでそんなに劣化したのか気になりながら、ドアをよく見てみることにしました。複雑な構造はよくわかりませんが、外観から見るに、スライドドアの開閉はワイヤーをモーターで引っ張り、滑車を通して行き来させているようでした。しかしもっとよく見ると、調子が悪い右側のドアの内部にある滑車より奥に行くワイヤーがねじれています・・・不審に思って反対側のドアも確認してみましたが、2本のワイヤーは並行に並んで綺麗に動いています。右側だけが奥で2本のワイヤーがねじれているんです。
そこで、急いでトヨタに持って行き、事情を説明して実際にねじれがあるのかどうか、その捻れは機能に影響しないのかを確認したところ、実際に捻れていて、そのせいでワイヤーが伸びてしまっている・・・さらに摩擦によってモーターに負荷がかかっていただろうことが判明しました。最初は自費での修理しかないですと言われて、絶望感が大きかったものの、2年前から異常を訴えていたこと、この原因も私が発見したことを丁寧にお話ししたところ、工場長さんとの協議を経て、無償修理をしてくれることになったんです。
ここで学ばないといけないことは、メカニック曰く、この場所は分解しないと捻れることがない場所であり、点検の際には可能性が極めて低い場所ということで見ない場所であるということを言っていました。そのように、プロであればあるほど、理屈で確率が低いものを見ない傾向にあり、勝手にありえないと思ってしまうということ。
私たちも大人になって見なくなったものがあるのではないですか?だから子供だけが気がつくこともある。そういうふうに、見る意識をしないと見えてこない現実もあるし、認識できない危険性だってあるってことです。