2024年8月6日 第44回
今のご時世、いろんなお仕事してる人がいると思います。若い人で言うと、高校生、大学生になってアルバイトを始めて、それから就職して 正社員になって、また定年になると嘱託になったり、またアルバイトになったりってことはあると思いますけども、今回は そのアルバイトのお話をちょっとしたいと思いま。
アルバイトと言っても、いろんな人がいます。社員もいろんな人がいますけども、その中で今回のお話は「バイトをクビになった」 いうお話です。
会社の辞め方も様々です。自主退職の方もいらっしゃれば、 都合があって引っ越しの人も、安定を求めて転職の人もいるかもしれない。でも、たまにあるんですよね。バイトをクビになるってことが。

今回のケースはですね、 会社内ではなくて、オフの時、違うところであったた出来事を社内で話していたら、それは問題だねっていうことで問題視されて、 あれは嘘でしたと言ったら、「嘘つきと一緒に仕事ができない」と言ってクビになったケースです。内容は学生にはよくある程度の話でしたが、辞めさせるのはそれが本意なんでしょうか?不審な点がおおいです。
それで、ルーク工場長は、その辞めさせ方はちょっとそれはまずいんじゃないかと思って、アルバイト先に連絡をし、 最後はちょっと訪問させてもらって話をしてきました。それが今後誰かの役に立つのでは?と思ったので、ざっくりとですね、どんなことだったのかをお伝えしたいと思います。
結論から言うと、「人事労務関係の法令関係の知識不足」や「適正な就業規則の運用方法を知らない」ままで、自分と反りの合わないバイトをクビにした。という事でした。要するに、店長が気に入らないバイトを切ったという事ですね。
今回のケース、懲戒処分を下した。ということで、出勤停止にしたという処分ですね。バイトで出勤停止になると、固定給じゃないので給料が発生しませんと。登録だけはしたままで過ごすか、それとも退職退職願いを提出するか、どちらかにせよと言って退職願いを書かされたというんです。
そういう人、社会には結構な数いるんではないのでしょうか?統計とか取ってないので、はっきりは言えませんが、少なくなさそうですよね。「それはまずい」という事を電話でお伝えしました。
まず電話でお伝えしたのは、私もトリッキーな電話の仕方をするんですけども、「バイトで入っているシフトのお給料は出るんですか?」と聞いたのです。
店長さんはこう答えました。
「本日面談があった時までの時間数はきっちりお支払いすることができます。」私は言いました。
そのことじゃなくて、今後シフトに入っている日数のバイト代は出るのか。という話です。なぜかというと、店長さんが「明日から来なくていい」という風にお伝えしたんですよね?それは2つのうちのどちらかなんです。
1つは、解雇通知なのか、もしくは 指揮命令下において、命令として明日から来なくていいと言ったのか?自宅待機という命令ですよね。その場合はお給料は発生しますので、もらえるのか。と聞いてます。
そうしたところ、「出ていないところのお給料は支払うことができません」という回答でした。
なので私は、では、それは退職勧告ですよね、つまり解雇通知ですよね!と 言うと、「私だけの判断ではお伝えできないので、マネージャーさんから連絡させます」というので、私は、もうマネージャーさんに代わってくださいとお伝えしました。
そしたら、電話口にマネージャーさんが出てきて、 処分と解雇について話をすることができました。実際に起きていたことは、適正な手続きが不十分で、処分の根拠も店長の好き嫌いに左右されているのは明白な状態でした。細かい話は端折りますが、基本的には口頭注意から始まって、訓告や戒告、それから減給処分や出勤停止、さらには懲戒解雇と、 懲戒処分には段階があるっていうこと。つまり、人を指導するときは、公的に見て、第三者から見ても納得のいく形で、ちゃんと何度も注意しながら改善を促し、指導し続けるという事が必要なのです。気分や好き嫌いで人を処分したり、解雇することは決してあってはならない事なのです。

そして、今回1番お伝えしたかったのは、別に店長さんやマネージャーさんっていう管理者の方を責めたいわけではなくて、 若い従業員さん、アルバイトとはいえ、社会でお勤め始めた若い従業員さんを いろんな形で辞めていくことがあると思うんですが、やはり大人のお考えで、若い方を馬鹿にした形で、辞めさせるっていうのは、ぜひ今後発生させないでほしいという事です。
どうでしょうね?お金をもらってるんだから、たとえ10代でもプロ意識を持って仕事をしようと言いつつも、管理監督者がプロ意識を持って管理をしない ていうのは矛盾していることだと私は思います。プロとして雇ってお金を払って仕事をしてもらうんであれば、逆に雇用っていうことに関しては、プロとしてきちっと対処すべきです。特に処分に関しては、会社の側が大きな力を持っているので、慎重になるべきです。ダメな時はダメと注意し、改善を促す中で どうしても改善されないものに関しては是正を行うということが正当なすべきことです。 やめてほしい人にね、内々で退職勧奨を行って退職願いを無理に書かせるというような事はあってはならない。とくに相手が社会を知らない若い人には。
今回、私は話の前に明確に「言い争いをするつもりはない事」、「同じ社会人として知っておいてほしい事」を伝えたいだけだと話をしたうえで、議論をしました。その担当者も、マネージャーも店長さんも、そういうところに疎く、軽率な行動をしてしまったと真摯に反省して、しっかり話をしてくれました。そういう事もあったので、 私の説明で納得していただくことができ、友好的に話がすすみました。
ということで、今回書かされてしまったという退職願いは、不当で、無効であるとして、撤回させてもらって、回収してきました。本人も職場に復帰ということで、どういう風に働きたいのかっていうのは本人と店長でヒアリングで決めてもらいながら職場に戻るという事になりました。
やっぱり思うのは、職長さんとそりが合わない人がいるとなったときに、「辞めさせたい」と感情的に思っても、どう向き合っていくかは真摯に考え、前向きにとらえなくてはいけない。間違っても、安易に辞めさせるということは、非常に難しい、ハードルの高い問題であるということです。
更に、コンプライアンスっていうのは、会社側を、会社を守ることでもあると同時に、会社に雇われている管理者の方々も、それを守ることで自分の身を守ることだと思います。会社にとって従業員、本当に家族のように扱われる社長さんもいらっしゃるかもしれませんが、 母体が大きくなる会社においては、従業員はある意味トカゲの尻尾切りにも使われかねないと、そういう危険性を私はお伝えしました。なので、コンプライアンスを守ることは、店長さん、あなたはその身を守ることと同義ですよということをお伝えしたんです。
同じこの日本の社会で働く、地域変わんないですからね。千葉県の中で働くサラリーマンとして、社会人として、やっぱりわかっていなきゃいけないことをちゃんとお伝えする人間が大事なんじゃないかなということです。
私は自分の持っている知恵、知識の中で役に立ちそうなものをお伝えすることができたので、彼らもこれから勉強することだろうと思いますし、 やはり勉強することで学ぶ、新しい常識を学ぶとか、その総務、人事、労務に関する知恵、知識を得るということは、必ず将来にわたって役に立つことだと確信しています。

そんなふうに人を助けるために立ち上がった時に何が必要か。それは「知恵」です。知恵がなければ、 人の役に立つことはできません。そして、知恵を回すために必要なのが、ベースになる知識ですよね。情報がなければ、知恵がその情報を組み立てて理論的に武装することもできないですし、相手に有用な情報を提供することもできません。
また、訳のわからん説明をしたところで、相手も訳がわからなくて混乱するばかりで、何が言いたいかが伝わらないということもあります。
つまり、文章をしっかり作る能力。
今回、後継者たちはスピーチをすることで、3分で自分の伝えたいことを要約するっていう術を身に付けています。そのように 相手に伝えるためには、文章を書く力が要。文章を書くためには、文章を構成する力が必要。文章構成するためには、 1番いい大事な言葉をチョイスするだけの語彙力がないとダメ。
そして、その語彙をうまくまとめて編集して、短い文章に詰め込むっていうためには、 知恵が必要なんですよね。そういうことを今回はお伝えしたいと思います。人を救うのは知恵の力です。
そして、ほんの少しの勇気が必要なんだと思います。