2025年6月16日 第56回
皆さん、こんにちは。
今日は「梅雨の季節に感謝しましょう」というテーマで、お話をさせていただきます。

梅雨と聞くと、毎日降り続く雨、じめじめとした空気、洗濯物がなかなか乾かない不便さなど、どうしてもマイナスなイメージを持ってしまいがちですよね。
ですが、少し視点を変えてみると、この梅雨という季節が、私たちの暮らしや自然環境にとって、とても大切な役割を果たしていることに気づきます。
まず、梅雨の雨は、私たちの生活を支える大切な水資源です。ダムや川に水を蓄えてくれることで、夏の渇水を防ぐ役割を果たしています。
また、農業にとっても、田んぼに水を張り、稲を育てるこの時期は欠かせません。日本の主食であるお米が豊かに実るための、いわば準備期間ともいえるのです。
今年のお米が元気に育って、少しでも早く元の価格に戻ってくれたら嬉しいですね。
自然の中でも、梅雨は重要な役割を担っています。雨が森や草原に潤いを与え、多くの生き物たちが活動を始める季節でもあります。
今、清水公園では白い紫陽花が見頃を迎えていて、これから色とりどりの紫陽花たちが咲き誇ることでしょう。
そして、梅雨の雨は、私たちの心にも穏やかな時間をもたらしてくれます。
外出を控えて、家でゆっくりと過ごす時間。静かに読書をしたり、音楽に耳を傾けたり――そんなひとときも、日々忙しく過ごしている私たちにとっては、自分自身と向き合う貴重な時間になるのではないでしょうか。

もちろん、湿気や不便さはつきものです。でも、それも自然のサイクルの一部です。
「必要な“間(ま)”」だと受けとめることができれば、少し心が軽くなるような気がします。
「梅雨=不快な季節」と決めつけるのではなく、自然と共に生きている証、命を育む大切な季節として、感謝の気持ちをもって過ごしていけたらと思います。
「雨が降るから、花が咲く。」
梅雨という時期があるからこそ、夏の青空や太陽の光が、よりいっそうありがたく感じられるのではないでしょうか。
すべての季節に意味があるように、梅雨にも感謝の気持ちを込めて、心穏やかに過ごしてまいりましょう。