2025.6.24 第64回
皆さんは、人が1日に何回決断しているかご存知ですか?
ケンブリッジ大学のバーバラ・サハキアン教授の研究によると、人は言語・食事・交通などに関するものだけで1日あたり約20,000回、さらに、立ったり座ったりといった身体の動きや、職場や家庭での意思決定を含めると、実に35,000回もの決断をしているとされています。

単純計算すると、職場だけでも1日約7,000回、あるいはそれ以上の決断をしていることになります。
つまり、私たちは日々、それだけ多くの情報にさらされ、その中から適切な判断を求められているということです。
このような情報過多の時代において、各自の立場で正しい決断を下すためには、正確な情報を収集し、吟味し、効果的に活用することが不可欠です。
では、その「正しい情報」は、どうやって集めればよいのでしょうか。
――それは、日々のコミュニケーションに他なりません。
人間は、どんなに小さなことでも、一人で悩んでいるだけでは、なかなか結論にたどり着けないものです。
しかし、上司や先輩、あるいは同僚や後輩に相談することで、より良い決断につながるヒントが得られることがあります。
たとえ、そのときの判断が後に「間違いだった」と気づいたとしても、一度立ち止まって考え直せば、別の選択肢に気づくことができるかもしれません。

現在、全社で取り組んでいる「見える効率化プロジェクト」も、その一例です。
チームで意見を出し合い、検討し、実行する。そのプロセスが、会社全体の業務効率化やリスクの低減につながるような提案になれば、大きな成功と言えるのではないでしょうか。
日々のコミュニケーションを大切に――。
「三人寄れば文殊の知恵」という言葉もあります。
いざという時に頼れるのは、やはり身近な仲間たちなのです。