2025.8.28 第105回
「ソバーキュリアス」という言葉を、初めて耳にしました。
お酒を飲める人が、自分の意思であえて飲まない選択をする――単なる禁酒ではなく、そこに「好奇心」が加わるのが、このライフスタイルの肝だと感じます。特に若い世代を中心に注目されているというのも頷けます。健康への意識の高まりに加え、自由な時間やお金を有効に使いたいという考えは、まさに今の時代に合っているのでしょう。

私たちの頃は、仕事終わりの一杯や飲み会が半ば義務のように感じられることもありました。飲めないことは「悪」とされ、多いときには週に5回も上司や同僚に捕まったものです。時代は変わったのだな、と感じざるを得ません。
現代では「飲まない」という選択が、ネガティブではなく、むしろ積極的に選ぶポジティブなものとして捉えられています。これは大きな進歩です。昔は「飲めないのか」「付き合いが悪い」と揶揄されることもありましたが、今はそうではありません。それぞれの価値観を尊重し、自分にとって何が大切かを見極める時代になったのです。これに気付かずにいる人が、いわゆる「アルハラ」をしてしまうのかもしれませんね。
お酒を飲む人も飲まない人も、自分にとって心地よいライフスタイルを選ぶことが一番です。この「ソバーキュリアス」という考え方は、個人の選択を後押しする良いきっかけになるのではないでしょうか。私も含め、皆で一度自分の生活を見直してみるのも悪くない。そうすれば、何か新しい発見があるかもしれません。